歴史

北辰一刀流兵法では、子供たちが幼い頃から、武芸、哲学、礼法を学び、強く、責任感と規律をもった武士になるよう教育するのが習わしです。江戸時代(1603-1868)には、数十年にも及ぶ他流派の武術と戦の経験を持つ剣士にも勝る、北辰一刀流の若き剣士が幕末(1853-1868)の戦で頭角を現しました。

その代表的な若き剣士に、1838年に阿波で生まれた柏尾馬之助がいます。江戸の千葉道場で千葉定吉・第一代目宗家と千葉重太郎・第二代目宗家から北辰一刀流を学び、約3年で流派の教えをすべて習得。弱冠16歳(1853-1854)で免許皆伝となり、天才剣士と呼ばれました。馬之助は、特に試合中の破軍剣を使用した技に長けていたと言われています。また、自分よりはるかに年上の経験豊富な他流派の剣士を容易に負かすことが出来ました。これが評判となり、後に馬之助は、若くして新撰組の剣術師範となり、年上の剣士たちにも教鞭を執りました。

Umanosuke-Kashio

子供たちが北辰一刀流に入門できる年齢は、時代や宗家によって異なります。現在は、大塚龍之介・第七代目宗家のもと、10歳以上の子供たちに門戸を開いております。